無理して笑うな

「ただの幼馴染みと思ってるのはお前だけなんだけどなぁ。」





俺が深い深いため息をつくと流星が俺の肩に手を置いた。



俺達は屋上を出ると荷物を置いている教室に向かった。




「あ、俺ちょっとトイレ行って来る」




「ん、じゃあ教室で待ってる。」




俺は流星にそう言うと教室に向かって歩き出した。



誰もいないと思って教室に入ると、そこには中井がいた。




「あ、中村君!」




中井はタタッと俺のところに走ってくるときゅっと目をつむって言った。




「あの!何回もくどくて悪いんだけど、やっぱり日曜日のコンサート一緒に行ってくれないかな?」




中井は言い切るとモジモジしている。




「あのね、私、中村君と行きた…「行く。」」




俺はとっさにそう言っていた。




中井と遊びに行きたかったわけじゃない。



唯の姿を見たかった。



テレビの中にしかいない、けど前は10歩向こうにいた幼馴染みを。



拒絶されたなら、俺から会いに行けばいい。



話しかけられなくてもいい。



ただ会いたいと言う思いが勝った。




「…え?本当に??やった!!ありがとう中村君!」




中井は心底嬉しそうに俺を見た。




「やった…楽しみ!

じゃあ中村君、BlueSkyのコンサートだから、青か水色のワンポイント服に入れてきてね?大胆にシャツとかでもOKだよ!」




俺が頷いたのを見て中井は頬を赤らめながら出て行った。




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