私の全てを。


こんな状況でも
冷静な私はすごいと思う。


「おいっ」

上から男の声がした
なんとなーく声がしたほうを見てみると

ガラは悪いけどとても綺麗な顔した男がいた。

あまりの綺麗さに見とれていると

その男は見られているのが気に入らないのか眉間に皺を寄せてこちらをチラチラ見ながら
私の後ろの中年の男に声をかけた。


「おっさん
てめぇいい歳こいて痴漢なんかしてんじゃねーよ」

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