梅花の軌跡
たくさんの甘味をゆっくりと味わって食べていたため、既に薄暗くなっていた。
「おかえりなさい。遅かったですね」
優しく微笑みながら出迎えてくれたのは山南さんだった。
「山南さん!」
パタパタとかけて山南さんの元へと向かう沖田さん。
話す姿が親子のようで微笑ましい。
「あの2人仲が良いんですね」
「まぁな。総司は山南さんのこと尊敬してるしな」
そうなんですか、と言いながらしばらく2人が話しているところを眺めていた。
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「本当にいらねぇのか?」
着替えを持ちながらお風呂に行こうとしているあたしに土方さんが言う。
「大丈夫です。もういっぱいなので」
今から夕餉の時間なのだが、甘味を食べ過ぎたあたしは既にお腹をいっぱいだったので、先にお風呂に入ろうとしていた。
「そうか。じゃあ、夕餉を済ませたら直ぐに戻ってくる」
と言って、土方さんは部屋を後にした。
ゆっくりしてても大丈夫なのに…と思いながらお風呂へ向かう。
一通り場所は教えてもらったのですんなりとお風呂に入ることができた。
何も考えずにお湯に浸かっていたら、だいぶ時間が過ぎていたようで慌ててお風呂を出た。
「小梅さん?」
そこには通りすがりの沖田さんがいた。
「夕餉にいないなぁって思ってたら風呂に入っていたんですね」
「甘味の食べ過ぎでお腹空かなくて…」
それを聞いた沖田さんはニコニコと笑う。
「甘味に関してはもう僕運命感じちゃいましたよ。これからも一緒に行きませんか?」
あたしは目を輝かせて、もちろん!と答えた。
「明後日に山南さんが連れていってくれるそうなんですけど、一緒にどうですか?」
「いいんですか!?」
「はい」
明後日が楽しみで夜も眠れなそうだ。
「そう言えば、」
「?」
「沖田さんって山南さんと仲がいいんですね」
帰ってきたときのことを思い出し、聞いてみた。