Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
「周りの視線?」
マリアちゃんを見てきょとんとしているアル君は、意味が分からないのか首を傾げていて。
その横にいたマークさんは、周囲を見回すと
「殺気や怪しい気配は感じなかったが……」
なんだか物騒なことを言い出した。
「え? 俺達って、誰かに狙われてたの!?」
その言葉に慌てて周囲を見回してみたけど、特に怪しい人物は見当たらない。
「……違います。やっぱり、誰も気にしてない……」
俺達の反応を見たマリアちゃんは、項垂れると小さい声で呟いた。
確かに、さっきからこの中で浮いている俺達。
興味津々に向けられていた視線には気づいていたけど、それはいつものことで。
「そんなに周囲の視線が気になるの?」
少なからずマリアちゃんだって、慣れているはず。