Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
ホテルから、魁さんの家に戻った私達。
もしかして、年越しまで魁さんの家で過ごせるかもしれない……なんて淡い期待を抱いていたけれど。
大雪で北海道に足止めされていた修さんは、翌日元気な姿で空港に現れた。
修さんが帰ってくれば、当然、私達兄妹も一緒に修さんの家に戻るわけで。
愛しの魁さんと離れることに寂しさを覚えながらも、久しぶりに修さんの家へと帰ってきたのだった。
年末は家族水入らずでゆっくりと過ごして、新年を迎えると近くの神社へ初詣に。
着物に着替えた私を待っていたのは、同じく着物に着替えた兄二人と……
「よく似合ってる」
「か、魁さん!?」
私の着物姿を見て目を細めた、これまた袴姿の魁さんだった。
何で此処に魁さんが? って思ったけれど
「随分と早い到着だな。連絡してから、まだ30分も経ってないぞ」
「遅いよりは、いいかと思いますが」
「…………まぁな」
二人の会話から、どうやらマーク兄さんが呼んだようで。