氷と魔女《specialstory 完結》
「………今、失礼なことを考えたのかな。

御垣さん」



…っ!


今、確かに椅子の向こうから低い低い男の人の声が聞こえた。



「そんなこと思っちゃダメだよ。君はまだ若いんだから…

無礼なことを言って、首をはねられないように気をつけたまえ」



………重低音の声は、一瞬で私たちを威圧させる。

ルシア以上に、だ。

制御してるけど間に合わないのであろう魔力が漏れ出して、部屋の中には常人ならば目まいがするほどの魔力が充満している。


ふと春美を見ると、少し苦しそうな顔をしながらも必死で耐えていた。



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