空とマンホール
あーもう。出て行かなきゃ良かった。
今度から顔合わすの気まずくなる。
哲はそうでなくとも、あたしの方が。
痛くなった横腹を押さえて膝に顔をつけていると、声が降ってきた。
「何やってるの?」
顔を上げると、若い女の人。
かなりフランクに話しかけられたので、自分の知ってる人だと思ったけど知らない。
「え、泣いてるの? 大丈夫? 彼氏にDVでもされた? ねえ、りっくーん」
「いえ、違…います」
知らないけれど、りっくんと言う人を呼んだその人はあたしの隣に座り込んだ。