忘れた

体育祭に向けて




1週間後の昼休み。


すっかり仲良くなったあたしたちは、空き教室でお弁当を食べながら、恋愛トークに花を咲かせていた。


「だってあたし彼氏いるし。だからゴメンって言っといた」


麗は昨日後輩に告白されたらしい。


「いいなあ。あたしも彼氏ほしいよ」


羨ましそうに言う梨沙。


「そういえば舞花、もうすぐ3ヶ月じゃない? あんたらどこまで進んでんの?」


里美の質問に、舞花は顔を真っ赤にさせた。


「えっ、もしかして…」


あたしが真剣に聞くと、舞花は笑った。


「やだなあ、こないだ初めてキスしたばっか」


なーんだ、とガッカリするあたしたち。


「そう言う里美はどうなんだ」


舞花が反撃する。


「あたしは、まあ…ね」


「えーーーッ」


あたしたちの大声は廊下にまで響き渡った。

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