サヨナラなんて言わせない
もともと異性との付き合いには過ぎるほど慎重だった。
そんな彼女が初めて選んでくれたのが俺だった。

それなのに・・・・

俺はやってはいけない形で何度も彼女の心を試した。

自分の弱さに勝てずに。

そうして彼女の心をズタズタにしてしまった。

あそこまで彼女を変えてしまうほどに・・・・



「はぁ・・・・・・」


頭を抱えてソファーに座り込む。


『あんたにだけは言われたくない!』


彼女の言うとおりだ。

事実はどうあれ彼女を欺き続けた俺に、彼女を責める資格などないのだ。

今の彼女に話をすることができるんだろうか・・・・?


カタン・・・


玄関から聞こえた小さな物音にハッとする。
< 92 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop