ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
相良さんは私に近づき、ギュッとハグする。

「香波ちゃんには一度会ってお話してみたかったのよ!」

相良さんの職業は看護師。
仕事帰りのせいかカラダからは消毒液のような匂いがした。

「写真よりも実物の方が超可愛いっ!!」

相良さんは私を更にギュッとハグした。

「母さん・・・安田が苦しがっている。メシの途中だから・・・後にしてやれ」

「そ、そうね・・・悠ちゃんが連れて来てくれたの??」

「俺だよ」

虎さんが福しん漬けを食べながら手を挙げた。

「虎ちゃんが・・・ありがとうね」

「服着替えて来たら?」

「うん。香波ちゃん、待っててね」


「はい」


相良さんは明るくて誰とでも仲良く出来そうな雰囲気の人だった。

おまけに美人でお父さんには勿体ない。

「香波ちゃん・・・母さんに気に入られてるね」

「そりゃそうだろ・・・信兄、
母さんはずっと娘が欲しかったんだから・・・」

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