ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
私は気づけば、信吾さんの店『プチーバトー』の前に居た。

格子ドアを開け、店内に入る。
「いらっしゃいませ。おひとりですか?」
店に入るなり、昨日居なかった若い女性が声を掛けて来た。

「一人です」

「あ・・・香波ちゃん」
カウンターに立っていた信吾さんが私に気づいた。

「もしかして…貴方がマスターの義理の妹になる香波さん?」

「こっちにおいでよ」

私は信吾さんに手招きされ、カウンターの前に座った。

「何がいい?」

「昨日と同じで・・・」

昨日と違い、店内はお客様でいっぱい。
皆、和やかな雰囲気で過ごしていた。

「今日はいっぱいですね・・・」

「今日は近所の公民館で老人会の集まりがあったから…その帰りに皆が寄ってくれたんだよ」


奥のテーブルにはその老人会らしき人たちが楽しそうに談笑していた。

「ののかちゃん、おかわり」
白髪で優しそうな顔立ちの男性が女性に話しかける。

「はーい。少しお待ちください」
「彼女はウチのアルバイトの七瀬ののかさん」

「昨日は居ませんでしたね・・・」

「昨日はお休みだったから・・・」

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