トキトメ
 車から降りると、目の前には2階建ての小さなアパートが建っていた。

「行きましょう」

 彼が手を握って来た。

 あったかい。

 それに、大きな手だ。

 男の人の手だと意識してしまうと、急にドキドキして、体温が上昇して来た。

 悟られてはいけないと平静を装ってみるけれど、そうすればそうするほど、呼吸
が荒くなる。

 落ち着け。

 33歳にもなって何ドキドキしちゃってるのよ。



 彼の部屋は、2階の一番手前の部屋だった。

「上がって下さい」

「お、お邪魔します・・・」

 あら、綺麗に片付けてるのね。

 若い男の子の部屋は、もっと散らかっているイメージだった。
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