トキトメ
「それじゃそれまでに1つ仕事を片付けさせて下さい」

「わかった」

 席に着くと、引き出しから書類を取り出した。

 この仕事はすぐに片付けておきたかった。

 そうしないと後々他の仕事に支障が出るからだ。

 こうして長年働いていると、仕事の優先順位というものも瞬時にわかるようになってきた。

 そういうところは、自分でも少しは成長したかなと思うんだけど、課長を見ていると自分の無能さに嫌気がさす時もなる。

 プルッ プルッ
 
 デスクの内線が鳴る。

「はい、椛島です」

 相手は営業1課の塚田さんだった。

 良くんに書類を取りに来させてくれという内容だった。

「わかりました。すぐ行かせます」

 電話を置き、彼を呼んだ。

「何でしょう?」

「悪いけど、塚田さんから書類もらって来てくれない? あなたにって、ご指名だから」

「分かりました」

 
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