トキトメ
~良太郎side~
5時半になった。
俺と崎田さんは、みんなに挨拶を済ませるとオフィスを出た。
「私達、先に帰ってもいいんでしょうか?」
「いても残業するほど仕事持ってないしね。だけど、もう少ししたら先輩達のように残業の日々がやって来るさ。それまでは先に帰らしてもらおう」
「はい」
「車、乗ってく? それともまた電車?」
「乗せてもらえますか?」
「いいよ。どうせ、目的地は同じだからね。朝も、遠慮しなくていいんだよ」
「朝は、けっこうです。お2人の邪魔はしたくありませんから」
「別に気にしなくていいよ。それじゃ行こうか」
「はい」
俺達は、エレベーターに乗り込むと駐車場に向かった。
ビルの地下から出て、大通りへとハンドルを切る。
そこは渋滞で、なかなかスムーズには進まなかった。
いつもの光景。
だけど、いつもと違うのは、隣に座っているのが律ちゃんじゃないって事。