最初で最後のラブレター
昔、まだ私の両親が離婚していない時
そぉ、私がまだ幼い時。
お父さんが教えてくれたことがある。
真っ暗な夜空に
ひときは目立つ
青い光のお星様。
『きれー』
単純にそう思った。
そしてお父さんがにこりと笑っていた
『幸は星が好きかい?
お父さんはね、星もだけど、空が好きなんだよ』
『お空?』
『そぉ、お空はね、とっても広いんだよ
それに、あのお星様、あの星の他にもあの周りには小さいけれど一生懸命光っているお星様が沢山いるんだ。僕達には見えないだけでね』
『…
私、みたいな』
『え?』
『ここから見えないんでしょ?
だったら、見えるところまで見えるまでお空、ずっと見ていたい』
『素敵なことを言うね。
幸ならきっと見られるよ』
『うん!絶対みるよ!見えるよーになったらお父さんも一緒にみよーね!』
『楽しみだな。
じゃあもう一つだけ』
『あのお星様の光が見えるのはね、
あのお星様がすごく長生きしてるからなんだよ?ずーっずーと昔に生まれて
ずーっとずーっと昔に光を放って
その日光がやっと今日この日に見られるんだよ』
『んーむずかしーよー』
『はは…そぉかそぉか
でもな素敵な事なんだよ』
星…。
あの時の星がたまらなくみたい
もう一度。