姫百合
謎の人物
コツ、コツ、コツ、コツ、

コツ、コツ、コツ


路地裏に響く、一人の靴の音



それは、路地裏に消えていく謎の人物のものだった。

その人物はそこにいるやつらを見るやいなや、どす黒い殺気を出した。
そして、低く低く、地獄のそこから這い上がってくるようなでも、どことなく透き通っていてそんな声で


「何してんの?
面白そうなことしてんじゃん。
混ぜてよ。」

とは言ったもののその殺気にはそんな緩さなど全く感じさせないものである。


その人物は3対1での喧嘩が繰り広げられているその光景に嫌気がさしているのだ。
なんだってその人物は見た目とは裏腹に真っ直ぐな志を持った奴なのだ。
そのためこのような光景は、その人物に見せるのに相応しくない、最低最悪の光景なのだ。
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