『子守唄はTake Five』
「失恋しても涙の一粒も流さない、可愛くない女になったのは?
赤ん坊の時に散々泣いたからかしら?」
そんな自虐めいた事を話したら…
「泣かない女を一晩中ベッドの中で鳴かせてやる
寝かさないから『子守唄』は必要ないだろ?」
マスターのドS発言に腰が引けるほど驚いているのに…
嬉しく感じる私はマスターの瞳に酔わされたのかも知れない。
「これからは俺の腕の中で『子守唄』(TakeFive)を聴かせてやるよ」
耳元で優しく囁かれながら思うのは…
『私の恋の終わりも始まりも全てはこのBarから……』
(おわり)
