暴走族に恋した私
朝早くに来たせいで、誰もいない校舎。
静まり返った廊下を通って、少しだけ心が落ち着く気がした。
一人だったら、きっと傷つくことなんてないのに。
教室に着くと、私の机はなかった。
ここも?
靴箱に机に・・・意味が分からない。
クラスの女子は人数も少なくて、話をする人なんていないのに。
男子には、話しかけられても無視するから、関わった覚えなんてない。
「もしかして、白石ちゃん?」
なんてね。
やっぱり私って、つくづく性格が悪い。
犯人じゃないかもしれないのに、犯人扱いするなんて。
あんなに性格いい子が、そんなことするわけないのに。
「最低だよね。」
自嘲的な笑みを浮かべて、そうつぶやく。
こんな自分が嫌になる、もう自分なんて大嫌い。