暴走族に恋した私

「嫉妬すんな。」






新は言いながらも、笑っている。




新に対して、仁はむっ・・・と少しだけ不貞腐れている。



周りのみんなは、二人を見て笑いだす。



私もそれを見てクスクス笑うけれど、上手く笑われているか正直不安。



なんで、白石ちゃんが居るの。






「楽しそうだね。」






白石ちゃんの言葉に、驚きのあまり体が強張る。



チラリとみてみると、白石ちゃんの視線はただ一点・・・私を映している。



口角はあがって、笑っているように見えるけど、目は笑っていない。






「どうした、由奈？」




「・・・なんでもない。」






不安そうな表情の私に、声をかけてくれる仁。



私は、仁の服の裾をギュッと握る。



仁は私を心配そうに見てくれる、それがやっぱり嬉しくなる。






「由奈ちゃん、仁の嫉妬大変だろ？」



「いや、私は別に・・・むしろ嬉しいよ。」





甲斐がその言葉を聞くと、急にニヤニヤし始める。


周りのみんながヒューヒューと、冷かしてくる。