暴走族に恋した私
「別にって、姫様じゃねーかよ…何これ運命?」
「否定します。」
「っふ、答えるのはえーよ。」
そう言いながら、私に手を差し伸べてきた。
久しぶりに見たけど、相変わらずの様子の朔。
今日で会うのは二度目、また会うとは思ってもなかった。
私は差し伸べられた手を掴んで、立ち上がった。
「それよりお姫様はどうした?」
「風邪です、それとお姫様は止めてください。」
「気の強い奴だな。」
ゲラゲラと大きな声で、笑いだす。
私はそんな姿に、イラッとして朔の横を通り過ぎた。
すると視界がクラリと揺れて、目の前の景色が回転した。
倒れたってしばらくして気づく。