暴走族に恋した私
「家まで、送ろうか?」
そう言われて思い出す、そろそろ家に帰らないと。
家に帰ったら、父や母はなんて言うんだろう。
少しは怒ってくれたり、心配してくれるのかな……。
「帰りたくないのか?」
「いいや、会いづらいだけかな。」
「大丈夫だから、帰るね。」
私が制服が入った袋を貰いながら言った。
仁は一つの鍵を持って、出口に向かって歩き出した。
私は、その後ろをついていくように歩き出した。
帰りたくなくともいずれは、帰らなくちゃいけないから仕方が無い。
いつまでも、逃げてちゃいけないんだよね。