神様の憂鬱
ボクはそのたびに、彼女がカルガモの映像を見て浮かべていたような顔で微笑む。

時間が止まっているようだった。

まぁ、実際に動いているのは確かだけどね。

でもこの時間がずっと続けばいいかな、とも思った。

それなのに、早く閉じている目を開けて、ボクを見てほしいとも思う。

そして、いつものように微笑みかけてほしい。

そんな望みもあった。

たぶん、どっちもボクの願いなのだろう。

眠っている限り、彼女には悲しみが訪れない。

けれど、その瞳を隠している限り、ボクを見ることはないし、微笑んでもくれない。

どちらにもいいことがあり、悪いことがある。

両方が交互に続くのが、一番自然なのだろう。

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