お嬢様が男子校⁉︎
練習試合

桃乃side


ー数学の時間ー

カサッ

机の上で何か音がしたので、目を遣ると

一枚の紙がありました

隣を見ると、東雲が首で「見ろ」そう言ってるような気がします

《今日の放課後、隣の高校と練習試合があるみたいだ。お前の習い事の方はどうだ?》

そう書かれていました

習い事…

そうでした‼︎

…とりあえず、授業が終わったらお祖母様に連絡ですね

「お・ま・え・ら?何、授業中に手紙なんぞ回しておるんだ!」

そういえば矢田ちゃん先生は、数学の担当の先生でしたね…

「うるせぇなー自分が青春時代出来なかったことを俺らがやってるからってひがんでんじゃねーよw」

「な、なにおう⁉︎ひがんでなんかおらん!」


そんな二人のやりとりが面白くて、つい笑ってしまいました

「ふふふっ二人共面白いです」

教室内はシン…とした

…私、何か悪いことでもしたのでしょうか…

「「「可愛い‼︎」」」

「へ?」

皆さんこちらを見ています

いや、私を見ているのではなく、後ろの席の隼人くんを見ているんだと思います

私が後ろを振り向くと


「……誰もいません」

「隼人はサボってるぞー」

「じゃ、じゃあ…もしかして…」


「(お?ついに自覚したか??」

「あなた方ってとーっても美人さんなおばけが見えるんですか⁉︎」


「「「「………」」」」


「な、なんで沈黙するんですか…」

「ダメだ、お前は生粋の天然だ」

天然水は美味しいけれど、今関係あるのでしょうか

「お・ま・え・ら?俺がいるの忘れてるだろ」


「い、いえ!忘れてなど…」

私は目を逸らす

正直、忘れていましたが…


「とりあえず、お前ら皆、軽く授業妨害すんのやめろよなw」

「そうだぞー」

東雲がそう言うと矢田ちゃん先生は

「お前が、最初に手紙なんぞ交換したからだろうが」

そう言って軽く怒っていました


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