元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




「あの子がどれだけ傷ついてるかも知らないくせに…!」



「…っ」


朱雀の、端整的な顔が歪む。

そんな顔にも腹が立つ。
イライラ、イライラ。


アンタなんかにそんな顔する資格ないじゃない。


アンタは、十分幸せでしょう?



__桜に、”守ってもらってる”んだから。



まあ、そんなことは。
今は言ってあげない。




「あの子が…っ、どんな思いで過ごしてると思う?」



あたしの顔も、苦痛にゆがむ。



ごめん、桜。



アタシ、桜を守る為になら。




桜の”大事な人”、傷付けちゃうかもしれない。






< 166 / 355 >

この作品をシェア

pagetop