元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
「あの子がどれだけ傷ついてるかも知らないくせに…!」
「…っ」
朱雀の、端整的な顔が歪む。
そんな顔にも腹が立つ。
イライラ、イライラ。
アンタなんかにそんな顔する資格ないじゃない。
アンタは、十分幸せでしょう?
__桜に、”守ってもらってる”んだから。
まあ、そんなことは。
今は言ってあげない。
「あの子が…っ、どんな思いで過ごしてると思う?」
あたしの顔も、苦痛にゆがむ。
ごめん、桜。
アタシ、桜を守る為になら。
桜の”大事な人”、傷付けちゃうかもしれない。