元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー








それは、あまりにも残酷の真実で





僕たちを掻き回すには、十分過ぎた。







『私は、裏切り者だから。』






ねぇ、桜




君は、どんな気持ちで自分を”裏切り者”だと言ったの?





あの時、俯いた君が零した一粒の雫は、気の所為?





ああ、もう後悔しても遅い。


全てが、遅過ぎた。











―――彼女はもう、ここにはいない。







ガラガラガラガラ、






何かが崩れていく、






きっとそれは、僕の………














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