晴れのち雷雨


まだ私が五歳の頃。

突然父親という存在ができた。

血のつながりのある父親は二年前くらいに母親と離婚。
当時はまだ弟と母親の三人暮らしだった。


あまりにも突然、
でも父親を知らない私には
嬉しい報告だった。


そう思えたのは
その日一回きり。




それから晴れていた空は
雷を落とすようになった。


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