はじまりはあの時から。

〜魁斗side〜

俺は今日日直で、今は放課後の日直の仕事をしている。


今日の日直は俺一人だから、仕事の量も多いし、ららには先に帰ってもらった。



あんがい日直の仕事は早く終わって、帰ろうとした時




「魁ちゃん…」



…ん?どうして…



「どうして麻友がいんだ?」




「あのね…



魁ちゃんの彼女さんがね、魁斗のことなんか好きじゃない。しかたなく付き合ってるだけだっていってたの…



だから、私、魁ちゃんがかわいそうでしかたがなくて…」



そんなことを泣きながら言ってくる麻友。


ららがそんなこと言ったのか?



言ってねえよな?



けど、付き合ったきっかけは俺が一方的にアタックしたからだ。




だから、そんなことが絶対ありえねえことじゃねえ。



「嘘つくなよ…



俺はららしかいらねえ」



俺は小さく呟いた



次の瞬間、麻友は大声で



「魁ちゃん、今でも好きなの。」



そう言って俺に抱きついてきた。



「離せよ…」


俺は麻友に離すことを要求する



すると麻友は耳元でそっと



「魁ちゃん、抱きしめかえしてよ」



「俺はららだけだから。」



「じゃあ彼女さんに何してもいいんだね?


私何するかわかんないよ?」



…麻友何考えてんだ?



明らかにおかしいだろ…
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