中距離恋愛
「とりあえず宿に行くから」
そう言うと、車を発進させた。
宿には20分ほどで着いた。受付はすべて剛がやってくれて、部屋へ案内された。
縁側からは綺麗に手入れされている庭が見え、露天風呂もついている。
部屋の豪華さに驚いていると、女将さんが挨拶に来てくれた。

「当旅館の女将·雪乃と申します。本日は、当旅館を御利用いただき、ありがとうございます。
本日はこの街の花火大会が、夜の7時半から30分ほどございまして、このお部屋の庭先からもご覧いただくことが出来ます。もちろん、会場の方へ足をお運びいただくことも出来ます。
またどちらの際も、無料で浴衣のレンタルをしておりますので、御利用の際には受付にお声をかけてくださいませ。
着付けもさせていただきますので、遠慮なくお声をかけてくださいね」
そう言ってお茶を入れてくれた。

「どうする?花火、見に行くか?」
「う~ん。ここから見えるんなら、わざわざ見に行かなくてもいいよ。
でもせっかくだから、浴衣は着たいかも」
「そうだな。俺も夏帆の浴衣姿は見たい。
落ち着いたら、浴衣のレンタルに行こう」
「うん。
あっ!剛も浴衣着てね」
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