中距離恋愛
それから、菊池さんも簡単に挨拶をして出て行った。

そして、両家の家族だけに―


そして、突然、
「ご心配かけて、すみませんでした!」
こう言って、私の両親に頭を下げたのは剛。
その横で、葵ちゃんも
「すみませんでした」と謝っている。

「剛くん。葵ちゃんも、頭を上げて」
「そうですよ。
剛くんみたいなステキな男性なら、夏帆の前にお付き合いしていた人がいたって、全然おかしくないですし…」
こう言うのは私の父と母。

「私こそ、愛先輩が元カノだなんて知らなくて…プランナーとして紹介してしまってごめんなさい」
最後に剛と葵ちゃんに謝罪をしたのは美冬。

「美冬ちゃんのせいじゃないよ。
俺と宮本の関係なんて、知らなかったんだし…。
だから気にしないで」
剛は美冬に笑顔でそう言った。
そしてその後、
「…まさか葵が、宮本のこと知ってるとは思わなかったよ…」
と、葵ちゃんに言う。

その言葉に葵ちゃんは微笑むと、
「私、結構お兄ちゃんのこと知ってるんだよ。
夏帆さん、美冬。
今度、女子会しましょうね!美冬の話を、じっくり聞きたいし…」
そう言って美冬を見た。



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