中距離恋愛
考えたくないけど、私にストーカー的なことをしてくる人は、今のところ小暮さん1人だけ。
いつもは凛ちゃんを送っている時間だけど、今日は違う。
マンションの場所を知られるのは抵抗があるが、オートロックだし、左紀が帰って来てるから電気を点けて、外から部屋を知られる心配もない。

尾行されているのは気にせず、まっすぐ帰ることにした。

コンビニからしばらく歩いてマンションに着く。
オートロックを解除して中に入るとき、確かに見えた小暮さんの姿。

ちょっと身震いしてしまうのは、季節のせいだけじゃない。
1人でいるのが怖くなり、急いで左紀の待つ部屋へと向かう。

玄関を開けて
「ただいま」と言うと、「夏帆、おかえり」と返してくれる左紀の言葉にホッとした。
そのままリビングに行くと、キッチンからはビーフシチューのおいしそうなにおいがしてくる。

テーブルにはスプーンとフォーク、それにサラダが並んでいる。
「ちょうど出来たところだよ」
そう言いながらビーフシチューを運んでくる左紀。
私も手を洗い、買ってきたロールパンをカゴに入れテーブルに置いた。
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