中距離恋愛
驚き過ぎて、大地さんを見つめてしまう。
彼はそんな私を見て、呆れたように呟く。
「左紀…
本当に夏帆には何も話してないんだな…」

私はまた意味が分からなくて、左紀と大地さんを交互に見る。
左紀も、大地さんも、何も言わない。

その様子を見かねたらしい木村さんが、ゆっくりっ話してくれた。
「今日、俺が左紀と一緒に大地のところに行ったんだ。
で、夏帆ちゃんがストーカーされているみたいだから、助けてやってほしいって頼んだ」
「……………」
「やっぱり本当なら剛に言って、剛が夏帆ちゃんを守るべきなんだけど…あいつは離れているから無理だし。
俺が夏帆ちゃんの彼氏の役をやってもいいけど、それだと左紀が怒るし、俺も遠慮がある。
大地なら、彼氏の役も違和感なく出来るし、自然にストーカーから夏帆ちゃんを引き離すことも出来た。
剛がそばにいない今、夏帆ちゃんを守る役にはうってつけだと判断したんだよ」
「……………」
「……………」
「…夏帆ちゃんも、すんなり受け入れられたんじゃない?」


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