中距離恋愛
男たちの想い

~剛Side~

俺が顧問を務めるバスケ部が、新人戦で男女共に県大会出場を決めた。
その県大会は、俺の地元で行われる。
大会は来週の木金の2日間。
金曜の夜は、そのまま残ることを校長に許可をもらった。
そしたら土日だし。

¨久々に夏帆に会える。
夏帆と、ゆっくりすごせる¨
そう考えて、浮かれていた。
あの電話が来るまでは…

その日は金曜日。
他の部は練習に励んでいるが、バスケ部は休みにした。
県大会は来週に迫っていたが、オーバーワークは良くない。
それに、中学生は体を作る大切な時期。
未来のある生徒たちに無理はさせたくない。

部活もなく、来週分の授業の準備も終わり、その日は6時前に学校を出ることが出来た。
久しぶりに自炊をしようと、スーパーに寄る。
昼は学校給食があるからバランス良く食事が出来るが、朝と夜、そして休みの日は、外食か弁当がほとんどだ。
分かっていたことだが、夏帆も忙しくて、なかなかこっちに来れない。
火を通すだけで、簡単に肉や魚·野菜を食べられるように下拵えしてくれていた時期が懐かしい。
彼女の手料理が恋しい。


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