中距離恋愛
すぐに大地さんに連絡をしたら、男子バスケ部の部室で待つように言われた。
さすがにそこには誰もいない。

しばらく待つと、ヤキソバとタコ焼きの入った袋を持つ大地さんが来た。
その後ろからは、ペットボトルのジュースを3本持った、背の高い男の人。
見上げて驚いた。

「夏帆、お待たせ!
あっ。こいつは中学時代の同級生で篠田剛。
今はW高校に行ってる。
篠田。
彼女は1年家政科の柳沼夏帆。
俺の…仮の彼女?かな」

大地さんが私たちを、そんなふうに紹介してくれた。
でも…
せっかく約3年ぶりに会えたのに。
なんで友達の¨仮の彼女¨なんて紹介されなくちゃならないのだろう…

その後、すぐに左紀も呼んでヤキソバとタコ焼きを食べた。
そして4人で時間まで文化祭を回った。
でも、ほとんど記憶が残っていない。

最悪な、剛との再会だった…




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