中距離恋愛
大地さんから告白されたのは、そんな関係が2ヶ月ほど続いた12月、2学期の終業式だ。

いつものように一緒に駅まで帰りながら、途中ファミレスでランチを食べた。
その時に聞かれたんだ。

「なぁ夏帆。
夏帆は好きな男、いないの?」
「…えっ?
いませんよ…」
「そっか。
じゃあ、もしも…、本当にもしもだけど、夏帆のことが好きだと告白してくる男子がいたらどうする?」
「えっ…?
いや…、そんな人いないですよ?
それに、もしいたとしても、私、基本的に男の人が苦手だから、お断りすると思います」
「そう…。
その告白した相手が俺でも?」
「………。
えっと…、ごめんなさい。
意味が分からないんですが…」
「ごめん。
回りくどい言い方やめるな。
夏帆。俺、お前のことが好きなんだ。
¨仮¨じゃなくて、ちゃんと付き合ってほしい」
「………」
「………」
「あの…。聞いていいですか?」
「なに?」
「…¨仮の彼女¨と、何が違うんですか?」


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