中距離恋愛
私だって子供じゃない。恋人に泊まりに誘われてOKをしたら、その夜になにがあるのかだって、ちゃんと分かる。
分かるから戸惑ってしまう。
それまでに、決心が出来るか分からないから。

「泊まりがけなんて、やっぱり無理か?」
しばらく返事が出来ないでいると、大地さんが優しく聞いてきた。
「えっと…」
「もうホテルは予約したんだ。
まだ時間はあるから考えてくれ。
夏帆がイヤなら、無理に抱くことはしない。
最初に言っただろう?
夏帆のペースに合わせるって…。
好きだよ、夏帆…」

そう言って大地さんは唇を重ねてきた。
私もそっと瞳を閉じて、大地さんのキスを受け止める。
唇が離れる。

「夏帆。少し口を開いていて」

言われた通りに口を開いていると、また大地さんの唇が重なり、開いた唇の隙間から彼の舌が入ってきた。
そしてそれは私の口の中を容赦なく動き、私の舌を絡めとる。
初めてのことに、どうしたらいいか分からない。

なんだろう、この感じ…頭がボウッとしてきた。
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