永遠を君に
「まぁ、ランに似合う男になったときに、また言うわ。」

カズはあたしに微笑み、あたしの手首を手に取り

「ラン、愛してるよ。」

呟くようにあたしに語りかけ、あたしの手にそっとキスマークをつけてあたしの手首を離す。

えっ?今愛してるっていった・・よね・・・?もしかして、両思いだったのかな。

「えっ・・?聞こえなかったよー、もう一回いって~。」

あたしは聞こえなかったフリをした。もい一回カズに「愛してる」って言われたかったから。

「二度目はいわねぇよ、次またいつかいうから、それまで待ってな。それまでの代償とてこのマークをな・・。」

カズはあたしの手首についたキスマークを指差しながらそっと微笑む。

「うん・・。」

あたしはこのとき、カズに告白されるのかとずっとドキドキしていたのにしてこないから、ちょっとガッカリ・・。

その日は結局、カズの両親の車に乗せられて自分の家へと帰った。

その両親の車なんてもうすごいゴージャスで、あたしとカズとの住んでいる世界が違うなんて一目瞭然・・・。

ちょっとショックな自分がいたりした、だけど両親はカズにそっくりで、とても優しくて家に着くまで、色々と話しかけてくれてとても楽しかった。

あたしもこんな家に住みたかったなぁ・・・。
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