永遠を君に
ユウのことを考えている内に徐々に涙が目からこぼれ落ちてくるのが分かり、あたしは誰もいない保健室へと入り、声を押し殺して泣いていた。 

あたしは、やっぱりユウのいないこの世になんて生きてても楽しくない。

ユウのいるところにあたしも連れて行ってほしいよ・・・。 

泣いている内にチャイムが鳴り、キャーキャーうるさかった廊下も静まり

「ヤバッ・・・。教室に帰らなくちゃ」

その瞬間、保健室の扉が開き 

「マジでやってらんねー」

溜め息交じりに一人で愚痴を呟きながら入ってきた男は先生が座っている椅子へと腰掛けた。 

「ヒック・・・・。」

あたしの泣き声が男に聞こえてまったのか、あたしのいるベットへと近づいて布団を剥ぎ取られていた。

「・・・もしかしてお前、泣いてんの?」

「泣いてなんてないっ・・・。」 

頬から流れ落ちている涙を拭き、あたしはベットから降りた。
 
やばい・・・人に泣き顔なんて見られたなくないのに・・・・

「絶対に泣いていたよな・・・。」

いつの間にかあたしは彼に抱き寄せられていた。顔を上げ、彼のその顔を見てみると、彼はユウにそっくりで、涙が自然に流れ落ちた。 

「グスッ・・・・。」 

あたしは涙が枯れるまで彼の腕の中で泣き続けた。

「無茶すんなよ。」

彼はそういってあたしの頭を撫で笑顔を見せていた。
< 2 / 26 >

この作品をシェア

pagetop