永遠を君に
「大丈夫そうで何よりだわ・・・。」

「貴方は室田さんに助けられたのよ。」

「カズ、ありがとうね。」

感謝の気持ちを込めて、カズに微笑むしかなかった。

今の自分ではこの位しか出来ないかと思ったから・・・。

あたしはこれから、カズのことで絶対色々なことをされるんだろうなー・・・。

親と咲は「早く直ったらいいね。」と、心配そうに言いながら病室を出て行った。

カズは何も喋らずただ、ごめんな・・・って言ってるかのように黙って側であたしを眺めていた。

「蘭、俺のせいでごめんな・・・。」

「大丈夫だよ、カズが来なかったらあたし、しんでたのかもしれないんだし。」

「本当にごめんな・・・。」

カズはあたしの手を握り夜遅くまであたしの側で見守ってくれていた。

その時あたしは、この人なら好きになれる。そう確信していたのかもしれない。
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表紙・目次

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