クローバー的恋事情
「あれ?」
手に取ろうと腕を伸ばしたところで、横から出た手に奪われてしまった。
特に欲しいものではないけど、なんだか悔しい。私と同じ名前の人?
クローバーのチャームの下に平仮名で名前が書かれたプレートがついているストラップ。かわいいけど、自分の名前をスマホにつけるつもりはない。ただ手にとって見たかっただけ。それなのに…
「あ、ごめん。あなたもあおいさん?」
ストラップを取ったのは男性だった。あおいという名前は男性もいるけど、この人も?それに男性がこのかわいいストラップをつけるつもり?
「そちらもあおいさんですか?」
「え?いや、違う。妹の名前があおいなんだ。これ、買うつもりだった?」
「いえいえ、買うつもりなんてなくて、ただ自分の名前があるかなと探しただけなので、どうぞ妹さんにあげてください」
私の方に差し出されたストラップを返すように手で遮った。ストラップは男性の手の中に戻る。
手に取ろうと腕を伸ばしたところで、横から出た手に奪われてしまった。
特に欲しいものではないけど、なんだか悔しい。私と同じ名前の人?
クローバーのチャームの下に平仮名で名前が書かれたプレートがついているストラップ。かわいいけど、自分の名前をスマホにつけるつもりはない。ただ手にとって見たかっただけ。それなのに…
「あ、ごめん。あなたもあおいさん?」
ストラップを取ったのは男性だった。あおいという名前は男性もいるけど、この人も?それに男性がこのかわいいストラップをつけるつもり?
「そちらもあおいさんですか?」
「え?いや、違う。妹の名前があおいなんだ。これ、買うつもりだった?」
「いえいえ、買うつもりなんてなくて、ただ自分の名前があるかなと探しただけなので、どうぞ妹さんにあげてください」
私の方に差し出されたストラップを返すように手で遮った。ストラップは男性の手の中に戻る。