クローバー的恋事情
数字が細かいので、注意が必要だし、時間制限があるからスピードも必要だ。一番端の空欄にカーソルを合わせた。


「あとさ、葵ちゃ…じゃなかった、萱森さん。やばいな、名前で呼ぶのは外だけにしようと思ったのについ…。これな二人だけの秘密にしとこうね」


「はい。で、なんですか?」


「ああ、それがもし早く終わったら、これを…」

二人だけの秘密…ドキッとするようなことを言うから、一瞬仕事に集中できなくなるところだった。大した意味はないのだろうけど、私にはかなり意味があるように感じた。「葵ちゃん」と呼ばれることも特別で意味があるように感じているから。


「おはよう。あれ、もう始めているの?早いわね。ん?それって、今日の会議の?」


「おはようございます。はい、頼まれたので。あと少しで終わりますけど、何か急ぎあります?」


「ううん。何もないけど、それ藤沢くんから?結構時間かかっているんじゃないの?今日、何時に来たの?」



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