ワケアリ男子の秘密
「朱雀先輩は女装したんですか?」
「んー?俺ー?秘密ー♪」
「いいじゃないですか!教えてくれたって!」
「やだー。」
「.......」
先輩が髪の毛を耳に掛けながら
イタズラっぽく笑った。
その姿に、
不覚にもときめいてしまった私。
しっかり、私ーー!
「しかしお前が女装とはね!どんだけ修学旅行、行きたいんだよ。」
あはは、と笑う先輩。
「どうせ3年になったら行くのにね。」
先輩と一緒に旅行、できるかな。
なぁんて下心があったりするんで。
俺には。
ってことは口が裂けても言えないけどね。
しかも
そのためだけに
大きなものをかけようとしてるんですよ
バカな私は。
当日、マジでバレませんように。
しかし
このあととんでもないことに
巻き込まれることになるなんて
この時の俺には
知る由も無かった.....。