天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「お前の妹は、アルテミアに殺されたのだ!」

バイラは、上空から赤星を指差し、

「お前の愛する女が…愛する妹を殺したのだ!」



「……そ、そんな…」

僕の目の前は、真っ白になっていた。頭の中もだ。


「それでも…共に戦うのか!妹を殺した相手と!」


もうバイラの言葉も、僕の耳に入らない。

バイラは笑いながら、さらに上昇していく。


「また…会おう!赤の王よ!今度は、我らが世界……ブルーワールドで!」

バイラ達は、そのまま空中から消えた。




残された僕は、支えていた腕の力もなくなり…地面に倒れこんだ。



「綾子……」


涙を流す僕に…アルテミアは何も言わなかった。


バイラ達がいなくなった為、ひびが入った結界は砕けた。

雷雲は消え、晴天が原子力発電所を照らした。

太陽の光に照らされながら、僕は意識を失った。


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