天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
島は、ほとんどが…草原に覆われていた。

人々が、生活できる地帯の中心にある首都ともいうべき町は、来るべき最後の日の為に、地下にシェルターを建設していた。

約五百人が、3年は生きていける程の食料は、確保していたが…、

シェルターの情報は、町に住む殆んどの人が知らなかった。

管理局に働く一部のものにしか、教えられていなかった。

空にヒビが入った…その日から、一部の人々の避難は始まっていた。

管理局に所属していたロバートの家族は、シェルターに入ることを許されていたが、

ロバートはそれを断っていた。

シェルターには、入ったことがあった。

確かに、しっかりとした設備で、核の直撃にも耐えることはできるだろう。

しかし、魔神の攻撃や…星の鉄槌には、ここの防御壁なんて、紙切れと同じだ。

ロバートは、冷たい鋼鉄の壁に手を触れ…、

(結界を張れたら…少しは、まし…かな?)

だけど、今の人間は魔法を使うことは、できない。

生きる為の水と、少しの鉱石を採掘できたから、なんかとかやってこれたが、

戦いになったら、圧倒的に物量が足りなかった。

(鳥かごで守られているのに…さらに、箱の中に逃げてどうする…)

ロバートは、そんな箱の中で、死ぬなんて…堪えられなかった。

例え、魔物に覆われた空でも、天を見てから、死にたかった。




もう女神の結界が、消えるとわかった時から、町は大騒ぎになっていた。


どこに逃げるべきなのか…どうやったら、生き残れるのか…。

町はその話題で、持ちきりだった。

激しい議論が沸き上がる中、

リョウとフレアが、町についたのは、昼過ぎだった。

馬車などの交通機関を使わなかった為、それくらいかかったが、

島に通る機関車を使えば、数時間で着くことは、できた。

だけど、リョウは自分の足で歩くことを選択した。

この町は、岬への最短の道が開いていた。

普通にいけば、あと1日でたどり着けるはずだ。








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