天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「あ、赤星!?」

大気圏を抜けたと思ったら…突然、アルテミアは僕に変わった。

「うわああっ!」

血の涙を流しながら、僕は絶叫し、何もない目の前の空間に、手を突き出した。

(サーシャ!ロバート!力を貸してくれ!)

僕の腕に、ドラゴンキラーが装着された。

そして、鋭い切っ先を空間に突き刺した。



「うぎゃあああ!」

何もないはずの空間に、ドラゴンキラーは突き刺さり、鮮血が噴き出した。

右手にドラゴンキラーを装着している為、僕は左手を突き上げた。

すると、回転する2つの物体が飛んできて、僕が掴むと、十字架のような剣になった。

シャイニングソードで、僕はドラゴンキラーの真横を真っ二つに切り裂いた。


「ど、どうして……わかったのだ…」

僕と同じくらいの大きさの巨大な目玉が、真っ二つに裂けて、地上へと落ちていく。

「もう少しで……お前の魂を封印できたのに…」




「あれは!妖魔!」

ピアスの中から、アルテミアの声がした。

「大した力はないが…相手の心のトラウマを見せて、精神を破壊する…魔物だ!どうして……こんなところに…」

アルテミアの言葉で、僕は納得した。

(そうか…。僕は、綾子を見せられ…動揺した心の隙に、封印されたんだ)

緊張が解け、ゆっくりと、僕は落下していた。

「赤星!」

落下しながら、僕はまた涙した。



(僕は…弱いな)

右手に装着されたドラゴンキラーを見て、

(ありがとう…)

僕は、涙を拭った。

背中から、炎の翼を飛び出して、僕は落下を緩めた。

眼下に、青い海が広がっていた。



「赤星…」

アルテミアが話し掛けてきた。

「よくわかったな!妖魔がいると」

感心したように言うアルテミアに、僕は笑った。

「僕じゃないよ……みんなの思いだ!」

僕が右手を一振りすると、ドラゴンキラーは消え…左手のシャイニングソードも分離し、どこかへ飛んでいった。


僕は、両手を握り締めた。

(決して…あんな結末には、させない)


炎の翼は大きさを増し、僕は羽ばたいた。

「行こう!アルテミア!」

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