天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「ああ…」

ここがどこなのか…数秒後には、わからなくなった。

完全なる闇は、あたしの視界を奪った代わりに、

敏感な肌を与えた。

あの人の手の感触だけが、あたしのすべてであり、

あたしもまた…

手であの人をまさぐり、

唇はあの人を求めたけど、

あの人の舌が、あたしの首筋を這う頃には、もうどうでもよくなっていた。

服が脱がしていったけど、あたしにとっても邪魔に思えた。

全身が、別の生き物のように思えた。

でも、それでよかった。

もうどうでも…よかった。

あたしのすべてに、絡み付くあの人の感覚が、

肌をおおい尽くした後、

その奥にある一番敏感なところに、舌を伸ばそうをした時…。

「あう!」

あたしは、痛みとも…快楽ともわからない感覚に包まれながら、

意識を失った。





「無粋だな」

いつのまにか開いた扉に向かって、女生徒に絡み付いていたものは、口を開いた。

「この子には、最高の快楽をあげようと思っていたのに…」

全裸の女生徒に、絡み付いていた舌を外すと、その者は立ち上がった。

「女の体液は…純粋にいった後が、美味しいからな?」


「その後に…食べるのか?」

腕を組み、用具室に入ってきたのも、この学校の制服を着ていた。

「くくく…あたしは、他のやつより、肉派なのよ」

そう言うのと、その者は女生徒の露になった乳房に吸い付いた。

その行為に、入ってきた女生徒は顔をしかめた。

「くくく」

その者は、楽しそうに笑うと、乳房の先を一舐めし、

「そんな顔をするなよ?あんたも、女が好きなんだろ…」

舌から落ちる…体液をさらした。

その瞬間、一気にその者の前に来た女生徒の回し蹴りが、放たれた。

「その姿で、なんてハレンチな!」

避けることなく、蹴りを顔面に受けたその者は、ふっ飛んだ。

「仕方ないだろ」

その者が立ち上がると、顔面が歪んでいたが、すぐに元に戻り、

「人気あるんだから」

にやりと笑った。
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