天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
ギラは、軽く後ろを睨む。

それだけで、魔物達は、静まり返る。

「少年よ」

ギラは再び、視線を僕に向けた。

「赤星だ」

僕の言葉に、

ギラは目を見張り、やがてにゃっと笑った。

「そうか…やってみるがいい」

ギラは、手を上に上げた。

その瞬間、地上から、空から、魔物達が、一斉に僕に襲いかかってきた。

「いけーっ!」

僕は、ミサイルを発射した。

「フン」

ギラが手を突き出すと、ミサイルは気にやられたのか、見えない力に、押し戻され、

全弾、僕に戻ってきた。

「くぅ!」

僕は手をクロスし、顔を防御する。

ミサイルは、全弾、僕に命中し、凄まじい爆音と光、硝煙が上がる。

装着していたアーマーが、砕け、飛び散った。

魔物達は動きを止め、様子を確かめる。

煙が消える前に、

「うわあああ!」

煙を切り裂いて、僕が飛び出してくる。

手には、槍状態のチェンジ・ザ・ハートを持って。

「チェンジ・ザ・ハートだと!」

驚くギラに対して、僕は走りながら、構えた。

「見よう見まねで、覚えた」

槍を左右に振り回し、

「A Blow Of Goddess!」

女神の一撃を放とうとした。
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