天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「さあ…いこうかしら」

ティアナは笑った。

いつのまにか、ダラスがいる道に面したマンションや、民家の上に、人面鳥が集まり、奇声を発しながら、ティアナを威嚇する。

もうダラス達に目もくれない。

ティアナは、両腕を胸元でクロスさせる。すると、装着されていたトンファーも、クロスされ…一本の剣に変わる。

ライトニングソード。

ティアナは、それを右手で掴むと、叫んだ。

「モード・チェンジ」

一瞬にして、マンションの屋上、人面鳥の群の中に、出現すると、舞うように無駄なく、人面鳥達を切っていく。

切られた人面鳥の切り傷から、電気がスパークし、破裂する。

その頃には、ティアナは別の場所に移動しており、また屋上で、火花が飛ぶ。そして、次の屋根…。

それは、数秒の出来事だった。

ダラスには、まったく見えなかった。

ただ周りにいた人面鳥が、あっという間に、全滅したのはわかっていた。

ティアナは剣を振るいながら、街全体を駆けずり回った。

この街に、巣くう魔物をすべて退治するのに、そう時間はかからなかった。


「ポイントを使わなくて、すんだわ」

街の中心部のビルの上で、銀色のカードを見つめながら、緊張を解いたティアナのそばに、戦いを終えたジャスティンとクラークが、テレポートしてきた。

「僕等は、少し使いましたよ」
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