天空のｴﾄﾗﾝｾﾞ｛Spear Of Thunder｝

｢お主が､ﾎﾜｲﾄﾅｲﾄか｣

旅を続けて､数ヶ月｡

ﾃｨｱﾅ達3人は､数千の魔物に囲まれていた｡

｢妖しげなｶｰﾄﾞを使い､我ら魔物を殺しているそうだな｣

三人を､海岸近くに追い込んだのは､海の騎士団｡

｢さすがに…並の魔物達と違う｣

ﾌﾞｰﾒﾗﾝを投げつけながら､ｼﾞｬｽﾃﾝは走る｡海岸の砂が､足を取り､走りにくい｡

｢ｼﾞｬｽﾃｨﾝ､ｸﾗｰｸ!伏せて!｣

ﾃｨｱﾅは､ﾗｲﾄﾆﾝｸﾞｿｰﾄﾞを構え､円を描くように舞った｡

｢ﾗｲﾄﾆﾝｸﾞｳｪｰﾌﾞ｣


頭を下げたｼﾞｬｽﾃｨﾝ達の頭上を､衝撃波が円を描くように広がっていく｡

それは､周りを囲む魔法達を突き抜けながら､集団の後ろまで一瞬の内に､突き抜けた｡

一瞬の間の後､雷鳴を受けた魔物達の絶叫がこだました｡

低ﾚﾍﾞﾙの魔物は､消滅した｡

｢何?｣

数千の魔物に､一撃でﾀﾞﾒｰｼﾞを与えたﾃｨｱﾅに､騎士団を率いていたｶｲｵｳは､唖然とした｡自分の体も､今の攻撃で痺れていた｡

｢ｶｲｵｳ!覚悟｣

驚いたｶｲｵｳの一瞬を､ﾃｨｱﾅが見逃す訳がなかった｡

魔物の群を飛び越えて､ﾃｨｱﾅの一振りが､ｶｲｵｳを袈裟切りにした｡

ｶｲｵｳの傷口から､血が噴き出した。

とどめの一撃を｡

ﾃｨｱﾅが､ﾗｲﾄﾆﾝｸﾞｿｰﾄﾞを突き刺そうとした時､無数の氷柱が飛んできた｡