天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「こ、これは…!」

かまいたちと雷鳴だけでなく…地の底から襲い掛かる無数のマグマの竜と…洪水。

「女神の乱撃」

アルテミアは呟いた。

風と雷、炎と水。

その異なる技が、同時に発動されたのだ。


すべての技が、ポセイドンを直撃した。

信じられない程の魔力の塊は、ポセイドンの鎧を粉々に破壊した。

泉のすべての水が、吹き飛び…泉には、水がなくなった。

「三人の女神の一撃の…同時攻撃だと…」

今度は、ポセイドンの全身から血が噴き出した。

「あり得ん…」

崩れて落ちていく…ポセイドン。


片膝を地面につこうとした瞬間、ポセイドンは途中で踏張った。

「我は神!これしきの攻撃で、倒れるわけにはいかぬ!」


何とか倒れることを防ぐと、ポセイドンは、アルテミアを探した。



いない。


それは、戦いをずっと見ていた西園寺もまた、アルテミアを見失っていた。

「消えた…」

しかし、握り締めていたブラックカードには、レッドマークが2つ、この地区に点滅していた。


「アルテミア!」

ポセイドンの絶叫を、雨のように落ちてきた…泉の水がかき消した。

「出てこい!」

青竜刀を振りかざし、ポセイドンは気配を探った。

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