箱庭
アセビ元気かな?
そんなことを考えながらぼくはエレベーターに乗り、押し慣れたボタンを押した
ポーンと軽い音がする
エレベーターのドアが開くとアセビがぼくに気がつく
アセビは、ぼくの方に向かって走ってくる
かわいいな…
四角い白っぽいものをフォークに刺してぼくに見せた
「これねリンゴっていうの。」
アセビはそう言うと、ぼくに口を開けるように言った
「え、こう?」
ぼくは口を開ける。
ヒヤリと冷たいものが口に入ってくる
思わず条件反射で口に入ったものを食べた
「…おいしい!」
ぼくがそう言うとアセビは嬉しそうにニコッと笑った
甘い。
シャリシャリしていて…初めて食べた味だった
「アセビ、これどうしたの?」
「おばさん…みゆきがつくってくれた。」
…みゆきさん!?
すると庭の木の陰がすっと動いた
「はぁい!久しぶりね雨君。」
木の裏からひょこっと顔を出して手を振っている
「えっ!?美由紀さん!?」